赤い狼と黒い兎



いつも通りの戦い方。

でも1つ違うのは、バックに朱雀が居るっていうこと。

それに今回は亜稀羅も居る。

…たぶん理事長室で青夜と加奈子が高みの見物してるな、こりゃ。



『(はぁ…めんどくせぇ…とっとと終わらせろよ……)』



という視線を春架の背中に送った。

そして春架は振り向き、



「じゃあこっから動くなよ」



不敵な笑みをしてそう言った。

…呆れた。



『まず、俺を動かすな』

「いいご身分だな。…オイ、行くぞ」

「うっしゃあ!」



そして、一斉にmoonが殴りにかかった。

そのおかげで前ががら空きになったが、すかさず朱雀がフォローに入った。

亜稀羅が首だけを後ろに向けて、にこりと笑った。



「動かないでよ?」



…出たよ。亜稀羅のブラックスマイル。