騒がしい連中が去り、音楽室は途端に静かになった。
『…で、何か見付けたか?』
琉樹は険しい表情で、少し言いにくそうに言った。
「…被害が、徐々にだけど拡大して来てる」
「どうやら、女に限らず男もみたいだ」
『……チッ』
これじゃ、朱雀、moonもろともアイツに壊される…。
『何とかして阻止したい、が……』
「今の状況じゃ、嶽に立ち向かうのはちょっと……」
『わかってる。わかってるけどな…』
仲間が傷付くのを、これ以上見たくない。
「何のためにこんな事……」
『………。』
あたしのせいで襲われてる、なんて…知るわけないよな…。
すると、パソコンにメールが入ってきた。
…こんな事、前にもあったな…。