受験より闘わなければならない者


空港。
みんなが見送りに来てくれた。
プレゼントもくれた。
弘也からも。こんなにもらっちゃっていいのか?

「あれだね。麻弥と離れるって感じしないね。」と葵とみかん。

「それよ。自分さ、一時帰国的な気分だからね。笑っちゃうよ。はは」

「実際違うからなー。日本帰ってもメールを是非是非。」

「うちらのこと忘れたら即殺すんで。」

「怖っ」

最後まで笑ってセキュリティチェックを通った。
ここを通ると別れた感じがする。

でもまだ見える。
手を振る。思いっきり。もうすぐ出国審査。ここを通ると完全に見えなくなる。



プルルルルルルル。

携帯が鳴った。

「もしもし。」
みかんからだ。

「見える?」

「見えるから手振ってんだろw」

「そっかそか。今から弘也にかわるわ。」

なぜ?

「もしもし。」

「もしもし。」

「元気でな。」

「うん。弘也もいろいろ頑張って。」

これが弘也との最後の言葉となった。