ーーー……
「ありえない…」
今日は私立花咲高等学校の入学式だ
江崎花音エサキカノンは……困っていた
「なんで方向音痴なのに校内探検したんだろ」
そう、完璧に迷ったのだ
花音はとりあえず疲れたので近くにあるベンチに近づく
「え?……うわぁ」
ベンチには思わず感嘆の声をあげるような艶やかな黒髪の美少年が寝ていた
「きれー……」
こんな美少年が世の中に存在するなんて………
花音はまじまじと美少年を眺めていたが急な突風で美少年が軽く握っていたハンカチが飛んで木に引っ掛かった
「あっ!!」
大変っと花音は後先考えずにハンカチが引っ掛かった木によじ登った