‐龍は羽ばたく‐




花音が駅前についたのは約束の10分前


まだ来てないよね



花音はそう思って近くのベンチに座った



「花音ちゃんっ」


驚いて声のした真後ろを見ると龍が立っていた

「花音ちゃん早かったね」


「龍君も……」


やっぱり綺麗な龍の笑顔を見るとドキドキする



「可愛い」

「え!?」

龍は花音を優しく見つめる

「今日の花音ちゃんすっごく可愛い」


そんな女の子が喜びそうなことを、あっさり言う龍は屈託なく笑うと花音の手を握って歩き出した








………心臓がもたないよ


そう思う花音であった