‐龍は羽ばたく‐




花音は悲しげに笑う












でも……告白くらい、したいな



好きな人と結婚できないうえに告白さえもできないなんて嫌!!


花音が考えこんでると「花音ちゃん」と呼ばれた


「龍君!!」


驚いて目の前の龍を見た

龍は困ったように苦笑する


「ごめんね?驚かせるつもりはなかったんだけど……」

花音は慌てて「大丈夫!!」と言った


いつのまにか里絵は愁のところに行っていた


「花音ちゃん、今日時間あるかな?」

「え?」

花音が驚いて目をぱちくりさせる


「大事な話し」


龍はそう言い悪戯に微笑む


「帰り教室に残っててね」


「……うん」