「晴…晴、助けて… 苦しいよ…晴…」

「柚亜…柚亜ーッッッッ!!!!!」


「っっ!!

…はぁ、また夢か……」


最近 この夢ばかり見る。

俺は 幼稚園の時に好きな女の子ができた。

名前は 夏河 柚亜。

俺と柚亜は小学生のときに付き合い始めた。

俺にとっても柚亜にとっても、初恋だった。


その時、翼と侑とも出会って仲良くなったんだ。

そして中学2年の夏。

翼、侑、俺、柚亜で夏祭りに行った。


「待ってよ晴っ早いよ」

「お前が遅いんだろ? 早く来い」

「……」


俺たちは完全に無視していた。 遊んでるつもりだった。


「きゃあぁあっ!!」

突然、通り魔が、色んな人を刺し殺していった。


目の前に 柚亜がいた。


「柚亜!!!!」

「晴っっ…」


手を伸ばした瞬間。


「……ぅ、っ。」

柚亜が。


刺されてしまった



「おいっお前何してるっ!!!」

私服の警官が男を取り押さえた。


「柚亜、柚亜っ…」

「は、る…… あたしは、だめ」

「はる……幸せに、なってね…」

「柚亜……柚亜ッー!!!!柚亜ぁ……」

俺はたくさんの人に見られている中
柚亜にすがりついて泣いた。