「上手いっ!」「このアイスは最高!」
と、急に立ち止まった蓮。
地面には大粒の涙が落ちる。
「あーッ…」
「蓮…。」
私は肩を支えるコトしか出来なかった。
私も泣きたかったから。
泣き止むと、アイスもったいないね、と言いながら歩き始めた。
ゴメンね、ゴメンね、と蓮。
別に大丈夫だよと、私。
今日は蓮が家まで送ってくれた。
多分、英介が来るから。
家に着くちょっと前にお母さんから電話があった。
「ッはぁっ!英介を夕食に呼んだ?」
「うん♪お父さんも仕事だし、千晴にも会いたしし!」
そう。お母さんと英介の母、千晴さんは中学からの友達。
だからこそ、蓮は送ってくれた。
またね~と、手を降り、二階にある自宅に向かう最中だった。
すると二階の通りをうろちょろしている人を見つけた。
「どうかなさいました?」
「え?ぁ…はい…。」
立っていたのは凄くかっこいい男の人。
ドキッとしながらも、彼の目を見る。
わぁ…。真っ黒だ、目。
ついつい目を見つめた。

