その年の夏休みは、ひたすら怠けることに徹した。 テレビを見たり、昼寝をしたり、風鈴の音色を何時間も聴き続けたり。 「たまには外で遊びなさい」と母親に怒られると、しぶしぶ近所の図書館に行って、本を相手に時間をつぶした。 本は眠りを誘うからいい。何気なく選んだ洋書は、4ページ目にして強烈な眠気を私にもたらしてくれた。 机の上に頭を置いて目をつむると、今が夏なのか冬なのか、分からなくなった。 季節感、というものが、私には欠けている。そんなモンどうでもいいのだ。