私はトモダチの彼氏を好きになるような女。
彼に愛されているトモダチを憎んじゃうような女。
ふたりの関係を見せつけられ、こんな時間にあてもなくタクシーを走らせるような痛い女。
私は、私を好きだという青年Aの運転する車に揺られながら、ふいに泣きたくなった。
窓の外を見る。でっかい月が出ている。
どこにいたって、あの人も同じ月を見ている……なんて幻想だ。
だってあの月を目印に走ってみたところで、彼のもとには、とうてい辿り着けない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…