いつも集会をするときに、人間で多い尽くされていた体育館のフロアが露になっていた。
それに違和感を覚えて顔を顰めていると、舞香に怖いと注意されてしまった。

けれど一クラスだけで集会とは、なんとも虚しいものだった。

「適当に座れ。列とかそろえなくていいから」

先生の声が体育館に響く。
周りを見回してみると、あのいかがわしいスーツの集団と担任の先生しかいなかった。
いると予想していた校長も教頭もいなかった。

どうしてこの人たちがいるのだろう。
何のためにわたしたちは呼び出されたのだろう。

高まる不安と、恐怖。
わたしの額から頬へ、汗が伝う。

それが気持ち悪くて気色悪くて。
わたしはすぐに自分の持っていたハンカチで汗を拭き取った。