――けど、どうして集会があるのだろう。


普通だったら、全校が集らないと意味ないはずなのに。
わたしたちクラスに伝えたいことがあるの?
それなら教室でも出来るじゃない。

けれど、もしかしたら、わたしたちのクラスだけに何か体育館じゃないとできない目的が――


「どうしたの、更沙。難しい顔しちゃって」

わたしの思考は、近くにいた舞香の発言で遮られた。
舞香は不思議そうな顔をしてこちらを覗き込んでくる。

わたしは何かと深く考えすぎなのよ。
体育館で何かセットしてあるとか、そういうことだろう。

わたしは無理やり納得すると不思議そうな表情をする舞香に「何でもないの」と笑顔を見せ、教室を出た。