だけど、わたしの体は限界に近付いていた。
たぶん、無理だ。
本能でそう感じた。

「う、あ、ああ」

痛みよりも悲しさが心を突く。
ぼろぼろと涙が出る。
手はお腹にやったままなので、涙を拭うこともできなくて。

涙はわたしの頬を伝って、校庭の砂を濡らした。

「ごめん、みんな……」

みんなの分まで、生きられなくって。
一人だけ幸せになってしまって。

その一言を言うと同時に、わたしは目を伏せた。