本当にわたしはラッキーだ。
おばさんに会えて、舞香の母親にだって挨拶できたし。
あの地獄から脱け出して、日常に戻って幸せを感じられた。

本当にわたしって、贅沢な奴。

「……っ、く、あ」

だけど、わたしはもう少し生きなくちゃいけない。

みんなのために生きろと杉村や叔母さんが言っていた。
舞香の分まで食べろと舞香のお母さんが言っていた。

だから、わたしはもっと生きなきゃいけないの。
これがわたしにできる、死んでしまったみんなに対する償いだ。

だから、耐えて。
我慢して。
お願いだから、頑張って。