「そういえば…」
未だベットの上で、ポツリと呟く。
持っている携帯を、ギュッと握りしめた。
帰り際の、彼の言葉を思い出す。
『じゃあ、果歩先輩。帰ったらメールする』
「どうしよう…」
メール…。
私、あまり携帯を使わないから、メールなんて数えるくらいしかしたことないのに。
どうしよう、どうしよう…!?
彼、帰ったらメールする、って言ってたけれど、私は彼の家の場所を知らなくて。
と、いうことは…?
(心の準備ができない…!)
せめて、家まで何分かかるか聞いておけば良かったかな…。
だけど、一々聞くのも変な気がする。
「…ちょっと、落ち着こう」
ベットの上で深呼吸を繰り返す。
携帯は、ベットの上に置いておこう。
(そうだ、紅茶を淹れて気を紛らわせよう…)
そう思って、ゆっくりと立ち上がった瞬間──、
──ピロリロリン♪
「わあっ…!?」
え、早い…!
私が家に帰って20分しか経ってないのに。
彼とは、結構家が近いのかな。
急いで携帯を手に取り、メールを確認する。
FROM:沢木翔平
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果歩先輩~
家着いたよ!
今何してる?
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