「はい、登録完了!」
「ありがとう」
電話帳を開いてみると、数少ないメモリーの中に、
『沢木 翔平』
と、入っている。
何だか少し嬉しくなって、頬が緩んでしまった。
「じゃあ、果歩先輩。帰ったらメールする」
「うん。わかった」
バイバーイ!と、彼が大きく手を振るのに対し、私は小さく手を振り返す。
(元気だなぁ…)
そして、彼が道を曲がって見えなくなってから、私は家の中に入った。
ガチャリ、と玄関を開けて自分の部屋へ戻る。
残ったアイスティーを一口飲み、ベッドへ腰掛ける。
彼のシュートの記録をつけているノートを取り出し、今日の分のページを開く。
『果歩先輩っ!コツ掴んだよ!』
きっと、あの言葉は本当で、彼の自信に繋がったんだろうな。
だって。
最後のシュートは殆ど○だから。
彼の成長がひしひしと伝わってくる。
(……今度は、どうやって彼をサポートしてあげようかな)
考えていると楽しく、最初はあんなに嫌だったのになぁ、なん思う。
彼の才能を、もっともっと引き出してあげたい、……そう思った。

