気付くわけなんかない、か。
私も、なんとなく思い出しただけなんだし。
「……ずっと年下だと思ってた…っす」
彼が、慌てて言い直すのを見ていると…なんだか可愛い。
やっぱり、年下だから?
「いや、あの…もうタメ口でいいから」
今更だし。
それに、私もいつのまにか敬語の癖が抜けているし。
……不思議。
それから、久しぶり。
誰かと一緒にいて、楽だと思うのは。
「え、いいのか?」
「…うん」
「サンキュー…って、俺、あんたのことなんて呼べばいい?」
彼が笑顔のまま固まり、軽く首を傾けているのを見て、私も同じ方向に首を傾けてしまった。

