スリーポイント






やっぱり、ボールを回すことだけは彼のほうが上手いな、なんて。

ほんと、ボールを回すことだけなんだけどね。私より上手いの。


手から落ちたボールを拾うと、下に顔を伏せている彼に向かって、ボールを勢いよく投げた。



彼が、私にしてくれたように。


──ヒュッ!



「─っぶね!なにすんだよ!?」



間一髪のところで、ボールをキャッチした。

いきなり投げつけてきた私を、少しうざったく思ってるみたい。


だけど、私にも言いたいことはある。



「……らしくない」

「は?」


らしくない。彼のクセに。

私が知っている彼は、……沢木翔平は。


短気で、がむしゃらで。

優しくて…。


バスケットが大好き、なことぐらいしか知らない。