今日で終わりにしよう。
彼の練習を眺めるのも。
バスケをするのも。
この靴を履くのも。
全部、今日で終わり。
「さ、早く行かなくちゃ」
彼が待ちくたびれてしまうかも。
…だって、気が短そうだしね。
ササッと靴を履き、背中まで伸びている黒い髪を一つに束ね、ポニーテールにする。
そして、今日二度目の玄関をゆっくりと開いた。
***
「遅い!靴履くのに何分かかってんだよ」
「…ごめんなさい」
私としては、いつも紅茶を買いにいくときより、何分も早く出てきたつもりなのに。
…やっぱり、他の人と比べると遅いのかな。

