うわ、上手。
私、あんまりボール回すの上手く出来ないんだよね。
……じゃなくて!
「え、あの…どうして?」
「ああ、普通こういうのって、聞いた方から言うんだっけ?」
とりあえず理由を聞いたのに、私が聞きたい答えは帰ってこなかった。
それに、戸惑っているうちにも、彼はスラスラと話す。
「俺の名前は、沢木翔平!16。ご覧の通り、趣味はバスケ」
沢木翔平、君。
ずっと見てきたけど、名前を知れる日がくるなんて思わなかった。
「んで、あんたにバスケ教えてほしい」
「え…っ!?」
私が、彼にバスケを教えるの…?
いや、無理。無理無理!
絶対に無理!
それに…どうして私なの?
お互い初対面なのに…。

