なんだよ、その自信。
「どこからくるのか分からないけどね、この安心感。大体なんだよそのネガティブ思考」
奴はさらに続ける。
「それにクリュっちがいなくなったら、クルシオやステルラやデンスやセルといった俺の大事な人たちがひどく悲しむだろ」
奴はそのまま、「じゃ」と言い、トイレから駆け出して行った。
あいつは最近、人との縁を切りたがらなくなった。
大事な人ができれば足手まといになるという思想を持っていたのに、
今は堂々と"大事な人たち"と言った。
俺はトイレに足を運んだ用事を済ませ、トイレを出る。
「ぎゃっ」
そこで、誰かとぶつかった。
ぶつかった時、アヒルのような声がした。