冬に降る涙の雨。



「……学校。」

小さな声で、カナちゃんは呟いた。

―“学校”―――?


「が…こう…?」
私の通っていた、学校?
それとも、カナちゃんが働いてる学校?


カナちゃんの一言に頭の中がぐちゃぐちゃ。

でも、分かったこともある。
学校に行くから、制服なんだ。

って事はやっぱり、私の学校……


明日からまた、行かなきゃいけない学校。
でも、やっぱり行く理由が分からない。


少し憂鬱になりながらも、山道を車は下り続ける。



“学校”へ向かって―――……