「俺、着替えてくるからマコも着替えるなら着替えて来てね」
そう言って私の部屋の向かいにある部屋に入るカナちゃん。
もしかして、カナちゃんの部屋……?
不思議に思いながらも、私も着替えるために部屋に入った。
ガチャン。
昨日、キャリーバッグから洋服を出すのを忘れていた私はバッグから洋服などの衣類を取り出し、クローゼットにしまう。
「…よし。」
片付け終わったころ、部屋の扉がノックされた。
“コンコン”
「………はい。」
なんて無愛想な返事だろうか。
ちょっとだけ後悔した。
「着替え、すんだ?」
扉の向こうから話しかけてくるカナちゃん。
あ……
お買い物、忘れてた……
「…あ…あと10分待って!!」
私は焦ってしまって、大きな声を出してしまった。

