冬に降る涙の雨。



ううん、むしろカナちゃんは良い人。

家族も居ない、友だちもいない私を。
暗い、孤独な世界の私を。

ちゃんと見てくれた。
私が“マコ”って言ったら信じてくれた。

私を、助けてくれた。
一人ぼっちの寂しい生活から、私を助けてくれた。


今日、初めて会ったばかりなのに、こんなにも安心出来るのは何でだろう。

こんなにも、信じてしまうのは何でだろう。


もう、どうなってもいいからかも知れない。

死ぬのだって、怖くない。
だから、こんなにも何も恐れずにいられるのかも知れない。


だったら、私は今を楽しむ。
カナちゃんにだったら、殺されたって構わない。

たった1日で、こんな感情が生まれるとは思わなかった。


カナちゃんは、何を考えてるんだろうね。