蓮はもう一度静かに笑うと、廊下に向かって歩き出した。 「どこ行くんだ」 「被服室」 「またバイトか?」 「……まあ」 少し間が気になったが、まあ対したこと無いだろうと思い直す。 奥まった空き教室なので、蓮が廊下を一人歩く音がはっきり耳に触れる。 そしてそれが聞こえなくなった頃に、脱力した。 「……はあ」 あー、つっかれた。