奏君は、あれからも相変わらずである。 保健室での優しい奏君はどこへ行ったのやら、私を罵倒するのが趣味みたいな感じになっているのだ。 「……奏君運動出来るんだね」 「はあ? ったりめーだろバカにしてんのか」 「い、いや、してないけど」 運動出来るんだねって言っただけでバカにしてんのか、って酷くない!? 私はできませんけどなにか! 奏君はクラスの中でも一番に足が速いらしく、クラスメートの推薦であっという間に選抜のアンカーが決まった。