「おかしくなんかないよ。君のお母さんは生きてる。
ほら、こんなにも綺麗な表情で眠ってる。」
私はパチッと目が覚めたような感覚になった。
今まで現実と夢の狭間を行ったり来たりしていたんだ。
私、どうかしてた。
母が、私の母が、私を産んだ母が死んでいるのに、私は優雅に朝食を食べて、散歩までしていたんだ。
私、おかしいよ。
ふと、なぜだかふと母を殺したのはジャムおじさんだとそう思った。
虫も殺さないようなその笑顔で、私の母を現実から追いやった。
そうに違いない。
「お母さんを返して。早く!お母さんを返して!」


