4 「え? じゃあ女だけど男で学校ではおと……ん?」 身ぶり手振りまでつけながら状況を理解しようとして、鳴海は見るからに、あたふたしていた。 「ねぇ、なに言ってんの? 大丈夫?」 「す、すいません、もっかいおねがいします」 「大丈夫? 頭」 「そこじゃなくてー!」 しかもなんか増えてるし、とぶつぶつ言いながら、鳴海は改めて、目の前の美人を見る。 どう見ても男には見えないのは、当然だが変わらなかった。