優しいなんて、もんじゃない




だけど、美月さんはキョロキョロと店内を見回し何故かその視線を私にロックした。


え?と小首を傾げた私に美月さんは駆け寄ると、キラキラと眼を輝かせ。



「なりたい職業とか、ある!?」


いやいやいや。貴女、今それ聞くんですか?絶対必要ないと思うんですけど。

若干うんざりとした顔になっているであろう私なんか気にもとめず、美月さんは顔を接近させてくる。




「例えば、モデルとか女優とか歌手とか歌手とか。」

「歌手2回言いましたよ。しかも芸能界しかありませんよ。」

「優ちゃん、ピアノ好き?」

「まあ、…好きですね。」

「じゃあさ、」




そこで一度言葉を区切ると、美月さんは綺麗に微笑んだ。

その微笑みは完璧、゙仕事゙の顔だった。













「その特技、生かした仕事したいと思わない?」