『おはよう!父さんに殴られると思ってなんか起きた!!』

『あ、お兄ちゃん』

『コラ当麻!今何時だと思ってんだ』

『休みの日くらい寝かせろよー』


兄、黒音当麻、13歳。
中学でも問題になるほどやんちゃ坊主。(母親談)

私が小さい頃にこの家に来たらしい。
けど、記憶にある中ではずっと一緒に居たから、普通に“お兄ちゃん”だ。


『母さん今日はどうしたのー?』

『今日はあの有名なレストランでパートよ!鼻が高いわ』

『パートじゃん』

『当麻?あんた誰のお陰で食えてるか分かってんの?!』

『申し訳ありませんお母様』

『父さんも忘れるなー!』



黒音一家の朝の“日常”。


そこそこ仲は良いと思う。気に入っている。



『ごちそうさま!!』

『あ、琴羽!食器流しに入れてけ!!』

『あーとーでー!!』


私は席を立って、家の階段を駆け上がった。

私には、今、隠し事がある。




『ふふふ』



小さい自分の部屋に入って、ベッドにダイブ。