それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜



慌てて素早くバナナを拾い、ブドウを拾い。


そして、リンゴを拾おうとした時、一瞬、生川先輩の指に触れてしまった。


「あ」


二人の声が重なる。


思わず手を引っ込めている間に、生川先輩はリンゴを拾ってくれた。


「はい」


そう言って、わたしの手にリンゴを載せる。


「すみません」


真っ赤な顔を見られたくなくて、俯いた。


「いいえ」


生川先輩はすっと立ち上がり、窓辺にもたれた。