「あのねぇ。好きな人には何度でも会いたいでしょう?」


「そうだけど」


「だからよ。あたしはこうして働いて、チケット代と交通費、稼ごうとしてんじゃない」


「ああ!なるほど。

っていうか、あやめちゃん、声大きいし」


そう言うと、あやめちゃんは慌てて口を押えた。


「健全も健全。手に入れたいもののために、働くんだから」


「校則破ってるけどね」


「そこ、触れない」


「親に頼めば、チケット代、出してくれるんじゃないの?」


するとあやめちゃんは盛大なため息をつき。