それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜



あいつはキーホルダーやストラップなどの細々した雑貨が売っている露店で、猫をかたどったシルバーのキーホルダーを選んだ。


「じゃ、この二つ」


俺がまとめて払おうとすると、ひなはブルーのリボンをしている方の猫を指差し。


「そっちの分はわたしが払います」


「あ?いいよ別に。遠慮すんな」


だから、金のこと気にすんじゃねぇよ。


情けない気分になるだろうが。


「遠慮じゃなくて。そっちは根岸先輩の分だから。だからわたしが払います」


「は?」


「そうすれば、プレゼントし合いっこできるでしょ?その方が嬉しいから」


そう言ってにっこりするひなに、完全にやられた。