わたしは、そっと先輩の手を握った。 今まではずっと、先輩の背中ばかりを見ていたような気分だったけれど。 やっと、先輩がわたしの隣りに来てくれたような気がした。 愛しいって思えた。 「先輩って、ずるいね」 「ん?」 だって。 こんなにもわたしの気持ちを持っていっちゃうんだもの。 「強引だし」 「うん」 「すぐつっかかってくるし」 「うん」 「……」 「なんだよ、急に黙るなよ」