それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜



……そっか。


あれは、嫌がらせだったわけでも、ああいう構図だったわけでもなく。


描けなかったんだ。


まさか、あの時先輩がそんなことを考えていたなんて。


あの時、わたしを描こうとしてくれてたなんて。


だけど、やっぱり描けなかったあの時の先輩は、何を考えてたんだろう。


自分に落胆したのかな。


そんな様子はちっとも感じなかったけれど、本当は。


あの時、傷ついていたのかもしれない。


わたしに気づかれないように、強がっていたのかもしれない。


そんなの、全然、知らなかった。


全然、知らなかったよ。