それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜



根岸先輩が描いてくれたような素敵な笑顔には到底及ばないだろうけれど。


すると、根岸先輩は唇をきゅっと噛みしめて、まっすぐわたしを見つめていた。






そして、すっとわたしに歩み寄り。






ふわり。






わたしを包み込むように抱きしめてくれた。


Tシャツ越しに根岸先輩の体温と鼓動を感じる。


その途端、涙が溢れ出した。






ああ。


受け止めてもらえた。


わたしの気持ち、ちゃんと届いた。






そう実感すると、体がやわらかいものに包まれているような感覚になって、今までの嫉妬や不安などの暗い気持ちが、涙となって次から次へとあふれ出た。


嬉しくて。


ほっとして。