それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜



「さ、もう帰らなきゃ。じゃ、先輩……さよなら」


さよなら。


わたしの恋。


さよなら。


一方的に別れを告げ、その場から去ろうとしたその時。


「ちょっと待てよ」


腕を掴まれた。


「お前、なに考えてる」


「なにって、別に……」


「じゃあ、なんでそんな不自然なんだよ。そんな痛々しい笑顔作るんだよ」


だって、それは……


あなたのことを、忘れなくちゃいけないからだよ。


こんなにこんなに好きなのに。


忘れなくちゃいけないからだよ。


潔く去ってしまいたかったのに。


どうして、こんなことするの?


どうして、そんなこと聞くの?