「はあ……」


今朝から何度目のため息だろう。


いつの間にか、無意識のうちにため息ばかりついている。


「なんかあった?」


机に突っ伏しているわたしの顔を、あやめちゃんがのぞき込む。


「ううん……」


「そんなつまらない嘘つかないの。こんなどんよりオーラ全開で、なんにもないわけないじゃない」


「あやめちゃん……」


わたし、見るからにそんなに沈んでるんだ。


「話、聞くだけならできるよ?」


あやめちゃんの顔はいつになく神妙で。


そんな些細な優しさにさえ、心が震えそうになる。