ずきんと、胸がひどく傷んだ。 椅子が当たった痛みなんて、ちっとも感じなかった。 そんなことより、傷ついている根岸先輩が痛々しくて。 体の傷より、心の方がずっと傷ついていそうで。 ねぇ、根岸先輩。 どうしてそんなに傷ついてるの? そんな傷だらけでどこへ行くの? それ以上、傷つかないで。 どこかに行ってしまわないで! 衝動的だった。 足が勝手に走り出していた。