それから。〜不機嫌な先輩と不器用恋愛〜



「他に好きな人が、できた?」


生川先輩は、わたしを見つめた。


その瞳は、まっすぐで。真剣で。


ちゃんと受け止めて、しっかり向き合って答えなきゃ。


じゃなきゃ、失礼だ。


わたしは、こくりと頷いて、唇を噛みしめた。


すると。


「はあぁ……」


生川先輩は、ポケットに手をつっこんで、屋上のフェンスにもたれかかった。


「そっか……」


小さく呟くと、くるりとわたしに背を向け、フェンス越しに街並みを眺めながら。