「…愛未」 「ちょっ…ヤメロっ」 私の服にするり手を忍ばせた修平の手を思いっきり叩く。 パシンッ 乾いた音が私の部屋に木霊して、修平は目を見開いて私を見ていた。 「…今日アレの日だから無理」 ……嘘だけど。 修平はそっかなんて言ってへらへら笑っている。 私の機嫌が悪い事には気付かないんだろうか? それが余計に私をイライラさせた。 「今日は帰って」 不思議そうな顔をした修平は“悪かった”呟いて部屋を出て行った。 …悪いとは何に対しての事なんだろうか? やっぱり修平は―…