「え…?」 「別に何もしねーから、んな端っこにいねーでこっち来いよ」 そう言った柾樹は私に腕枕をする。 頭に感じる彼の腕。 身体は彼の体温を感じる。 「…柾樹?」 「しねーよ、今日はな」 「え?」 「心の準備ができてねーんだろ?待っててやるから」 そう言って柾樹は頭を撫でてくれた。 「……ごめんね」 「…あんまり待たせんなよ」 …ありがと…柾樹。 ごめんね、臆病者で… その日はそのまま眠りに落ちた。