ダイニングルームを出て私達は、それぞれの部屋に行った。 夜風は熱くなった顔に心地よくって。 外は真っ暗で外灯なんてもちろんなくて、月明かりだけだった。 漆黒の闇は不気味な感じではなくて、私には神秘的に見える。 「なんかきもちいいね」 「ん?あぁそうだな…」 柾樹の顔もあんまり見えないけど、柾樹もこの神秘的な夜を感じていてくれたらいいな。 …そう思った。