「……ん」 珍しく夜中に目が覚める。 身体は一糸纏わぬ姿で、先程までの情事を思い出させるには充分だった。 「………」 隣には柾樹の寝顔。 私に腕枕をしたままの彼。 「……あれ?」 不意に指に違和感を覚える。 さっきまではなかったもの。 今はキラキラと主張をしているソレ。 「…な、んで…?」 「…誕生日、おめでとう」 私の髪を一束掬ったのは彼。 寝ていたハズの、彼。 「……起きてたの?」 「あぁ」