みんなと別れてから私は柾樹とマンションに帰った。


「俺の部屋においで」


その言葉に頷いて、柾樹の部屋へと行く。


「なんか飲む?」


「…ん、ミルクティー」


柾樹は冷蔵庫からミルクティーと、コーヒーを取り出して、私の隣に座った。



「ね…柾樹は将来の事とか、考えてたりする?」


朝井さんの話を聞いて、私も1年後には進路で悩むのかなって思った。


私はまだ高校1年生って思っていたけど、『もう』高校1年生で、義務教育なんてとっくに終わってる。


あと2年もしたら、高校生じゃなくなるし、働いてもおかしい年じゃなくなる。


そう思うと急に、高校生1年生って、大人なんだって思えてしまうんだ…



「俺は…就職したい、と思う…」


「そうなんだ…」


柾樹は考えてるんだ…将来の事…


なんだかあまりにも自分が、子供なんだって思えてきた…