少し暖かくなった教室。
私に燦々と太陽の光が浴びせられていた。


ぽかぽか陽気とはこの事を言うのだと思う。



「…や…ま」


「う……ん」


「平山…」


「…………」


「平山!!!!」


「はいっ!!」


ガタン!

勢いよく立ち上がった私は、勢いよすぎて椅子をひっくり返した。


……恥ずかしい


辺りをキョロキョロと見渡せば隣には呆れた顔の柾樹。


…ん?何…?


よくよく見れば、柾樹は口ぱくで“バーカ”言っていた。


………。
ムカっ…


「おい!平山ッ聞いてるのかッ!!」


バシッ


「痛っ…」


柾樹の口元に視線のいっていた私は、目の前に仁王立ちした社会の先生に、教科書を丸められて叩かれた。