次の日お昼前に起きて、私達は柾樹の地元にやって来た。
私の実家とは反対方向の場所。
私の始めてみる景色。
「わぁー」
テンションが上がってしょうがない。
駅前にある大きな駅ビルには、今時の若い子達がいっぱいいる。
駅からは商店街が一直線にあって、柾樹はそちらに歩いて行くから、手を繋いで一緒に歩いた。
商店街は結構賑わっていて、駅前とはまた違った活気がある。
始めての場所に、少しわくわくする!
ルンルン気分で歩いていた私に
「あんまハシャぎすぎるなよ」
通行人にぶつかりそうになった私の手をグッと引いて、そう言た柾樹。
手をぎゅっと握るから、ぎゅうっと握り返せばお互いから笑みが溢れた。
そのまま、柾樹の小学校・中学校に行き、柾樹が中学生時代によく通っていた、というビリヤード場に来た。


