それはいきなり言われた言葉で始まった。



「あー明後日から期末とかマジでダルいわね〜」


昼休みトイレでメイクを直していた美菜がぽつり呟く。



…………。
……………………。


「……………え?」


今なんて言った?


聞き間違い!?
聞き間違いだよね!!?



聞き―……


「期末よ期末!!」


……間違いじゃなかった。


嘘。
え?これ、現実?
いや、夢だよね〜


まさか、期末忘れてたなんてバカすぎる。


…私自分で言うのもなんだけど、成績は割と良かったのよ?


ただ、テスト前はすっごい勉強して準備してたわけで……


柾樹みたいに元々頭が良いわけじゃないんだよね……



しかも、期末とか欠点取ったら終わりじゃん!!
冬休みは補修〜みたいな!!



1人慌てふためく私を見た美菜は、目を見開いて驚愕の顔してた。


「はぁ、アンタ本当にドジ」


それは深い、深ーいため息だった。