「……顔あけーぞ?」 「えっ!?」 私の視線に気づいた柾樹はそう言って、おでこに手を当てる。 別に風邪じゃないよ。 …思い出しただけ。 なんて。 そんな事考えてたのがバレたら、またからかわれるから言わないけど。 「ほら、教室行くよ?」 「3限終わってからでよくねぇ?」 …………。 確かに。 今行ったら確実に注目されるもんね? 私は柾樹の案に乗っかって教室に行くのをやめた。