「…え?」


妃芽ちゃんの話を遮った私に顔を上げた彼女。
その顔は強張っている。



…だって…妃芽ちゃん私が縛っていた翼みたい。


過去に苦しんで過去に縛られて…


妃芽ちゃんも柾樹に縛られて苦しんでたんだよね…



…過去と向き合いたかったって事だよね…?



だったら…
だから…


「もう、いいよ」


私は言う。笑顔で。